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広島高等裁判所 平成7年(ネ)299号 判決 1996年11月29日

主文

一  本件控訴を棄却する。

二  控訴費用は控訴人の負担とする。

事実

第一  控訴の趣旨

一  原判決中、控訴人の敗訴部分を取り消す。

二  被控訴人の請求を棄却する。

第二  事案の概要

次のとおり付加、訂正するほかは、原判決が「第二 事案の概要」と題する部分に記載するとおりであるから、これを引用する。

一  原判決二枚目裏四行目の「不動産」の後に「(ただし、同目録三及び六記載の各土地は、平成元年一二月一一日に広島市南区松川町八七〇番二二宅地一四五・七五平方メートルからそれぞれ分筆された土地であり、本件遺言書には、右分筆前の八七〇番二二の土地が表示されている。)」を加え、同七行目の「甲三の7」を「甲一の3、二の2、三の7」と改め、同末行の「二の1・2、」の後に「一五、」を加える。

二  同三枚目表二行目の「被告を所有者とする」を「昭和六三年二月二五日相続を原因として、安太郎から控訴人への」と改め、同七行目の「開かれた(甲九、一七)。」の後に「そして、控訴人は、第二回調停期日である平成二年一月一二日には、被控訴人が遺留分減殺請求をしていることを前提とした反論の準備書面を同裁判所に提出した(甲一八)。」を加える。

第三  争点に対する判断

次のとおり付加、訂正するほかは、原判決が「第三 争点に対する判断」と題する部分に記載するとおりであるから、これを引用する。

一  原判決四枚目裏末行の「開かれたこと」の後に「、また、控訴人は、第二回調停期日である平成二年一月一二日には、被控訴人が遺留分減殺請求をしていることを前提とした反論の準備書面を同裁判所に提出したこと」を加える。

二  同七枚目裏一〇行目の「遺留分は」の後に「右遺産の合計額の四分の一である」を加え、同末行の「安太郎の子らの遺留分は」を「安太郎の子(ただし、平賀泰雄については代襲相続人である同人の子ら四名)らの各遺留分は右遺産の合計額の各二四分の一である各」と改める。

三  同八枚目裏三行目の次に行を改めて次のとおり加える。(なお、被控訴人と平賀泰雄の子ら四名との間においては、平成七年四月七日、原審において、原判決の別紙物件目録五、六記載の各土地につき被控訴人が五分の一の共有持分権を有することを確認するとともに、右四名が被控訴人に対し、右各土地につき平成元年一一月一日遺留分減殺を原因とする各二〇分の一(四名全体では五分の一)の持分一部移転登記手続をすること等を内容とする訴訟上の和解が成立していることが記録上明らかであるが、これによって被控訴人の控訴人に対する遺留分減殺請求の効果に影響が及ぶことはないというべきである。)

第四  結論

以上によれば、被控訴人の請求は原判決が認容した限度で理由があるからこれを認容し、その余は理由がないからこれを棄却すべきであって、これと同旨の原判決は相当である。

よって、本件控訴は理由がないからこれを棄却することとする。

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